ハムソベ入門|ハム・ソーセージ・ベーコンの基礎知識まとめ

ハムソベ入門|ハム・ソーセージ・ベーコンの基礎知識まとめ

「ハムソベ」とは、ハム・ソーセージ・ベーコンを総称した呼び方です。三つの加工肉は原料となる部位や製法が異なり、それぞれに独自の特徴があります。本記事では、ハム工房として、ハムソベの基本知識をわかりやすく整理してお伝えします。

ハムソベとは?ハム・ソーセージ・ベーコンの総称

ハム・ソーセージ・ベーコンは、私たちの食卓に欠かせない存在です。この三つをまとめて「ハムソベ」と呼びます。普段何気なく口にしているハムソベですが、その製法や歴史を知る人は意外と多くありません。ここでは、ハムソベの基礎を押さえながら、それぞれの特徴を見ていきましょう。

ハムソベとは?|ハム・ソーセージ・ベーコンの総称|ハム工房 HISAMATSU

ヨーロッパから生まれた食肉加工技術

食肉加工の歴史は古く、古代ローマ時代にはすでに販売されていました。当時の技術は、保存性を高める目的でヨーロッパ各地に広がっていきます。最初は塩漬けした肉を自然乾燥させるだけの、シンプルな方法でした。やがてスパイスや燻煙といった技術が加わり、保存だけでなく肉本来の旨味を引き出すことが重視されるようになります。

現在、ハムやソーセージを扱う専門店は、ドイツでは「メツゲライ」、フランスでは「シャルキュトリー」、イタリアでは「サルーミ」と呼ばれ、それぞれの国の食文化に深く根付いています。日本では明治5年、長崎で初めて日本人の手によるハムが作られました。そこから徐々に、私たちの日常に浸透していったのです。

ハムとは?種類と特徴をわかりやすく解説

ハムは、主に豚のモモ肉を塩漬けし、乾燥・燻煙・加熱のいずれかを行った加工肉です。「ハム」という言葉は本来、豚の後脚(モモ肉)を指す言葉でした。近年では部位を問わず、ロースや肩肉を使うものも増えています。原料や製法の組み合わせによって、世界には100種類以上のハムが存在するといわれます。これらは大きく「生ハムタイプ」と「加熱ハムタイプ」の二つに分けられます。

ハムは「生ハムタイプ」と「加熱ハムタイプ」の2つに大別できる|ハム工房 HISAMATSU

生ハムタイプ/加熱ハムタイプの違い

生ハムタイプは、塩漬けした豚肉を長期間乾燥させるか、低温で燻煙して熟成させたものです。熱処理をせずにじっくり乾燥させる製法もあれば、16〜22度の低温で燻煙する冷燻という製法もあります。イタリアやスペインでは風乾だけで仕上げるのが一般的ですが、ドイツでは燻煙するのが主流です。長い熟成期間の中で保存性と風味がじわじわと増していき、ねっとりとした食感からしっかりとした歯ごたえまで、種類によって仕上がりはさまざまです。

加熱ハムタイプは、塩漬けした肉をボイルまたは蒸気加熱し、必要に応じて燻煙を加えたものです。日本で親しまれているロースハムやボンレスハムの多くが、このタイプに当たります。熟成期間が短いぶん肉の水分が保たれ、生ハムに比べると保存性は劣りますが、しっとりとした食感に仕上がるのが特徴です。

ソーセージとは?4つの種類と特徴

ソーセージは、細かく刻んだ肉に香辛料を加え、ケーシング(腸)に詰めた加工肉です。主原料には豚をはじめ、牛・鶏・馬・羊などの畜肉が使われます。製品によっては、内臓や血、舌といった副産物を使うものもあります。使用する原料肉や香辛料の配合には、各国の気候風土や嗜好が色濃く反映されており、世界にはさまざまな種類のソーセージが存在します。ここでは、代表的な4つのタイプをご紹介します。

使用する原料肉や香辛料の配合などは、各国の気候風土や嗜好性などが取り入れられ、さまざまな種類のソーセージが作られています|ハム工房 HISAMATSU

フレッシュソーセージ(生ソーセージ)は、新鮮な豚肉に香辛料や調味料を加え、腸詰めしただけのものです。食べる際には必ず加熱が必要で、焼き専用のソーセージとして扱われます。あまり日持ちがせず、日本では衛生上の理由からレストランや専門店以外で見かける機会は多くありません。一方でイギリスやイタリアなどでは、日常的に親しまれています。

ドライソーセージ(乾燥ソーセージ)は、ひき肉に調味料や香辛料を加えて練り合わせ、ケーシングに固く詰めて乾燥させたものです。水分を少しずつ蒸発させながら熟成させるため、乾燥度合いによって硬めのドライソーセージと、比較的やわらかいセミドライソーセージに分かれます。含水率が低いほど長期保存に向いており、保存性の高さが大きな特徴です。日本ではあまり主流ではありませんが、海外のドライソーセージの多くは発酵タイプで、乳酸菌スターターを加えて作られるものも少なくありません。

スモーク&加熱ソーセージは、燻煙したあとに加熱処理を施したものです。日本のスーパーなどでよく見かけるソーセージの多くが、このタイプに分類されます。燻煙せず蒸煮だけで仕上げるものや、加熱後に燻煙するものもあり、燻煙する際は香りを均一につけるため表面を乾燥させるのが一般的です。

クックドソーセージ(調理ソーセージ)は、内臓や血液を使い、加熱処理を施したソーセージです。内臓や頭、血、皮などの副産物を使う場合、これらは雑菌が多くいたみやすいため、必ず加熱して殺菌する必要があります。レバーソーセージやブラッドソーセージが、代表的な例として挙げられます。

ベーコンとは?使用する部位と特徴

ベーコンは、主に豚のバラ肉を原料とした加工肉です。塩漬け・燻煙したのち乾燥させて作られ、日本では加工肉として扱われています。ヨーロッパでは加熱せずにそのまま販売されることが多いですが、日本では食品衛生上の規制により、加熱処理されたものが一般的に流通しています。

使用する部位によって、ベリーベーコン、ロースベーコン、ショルダーベーコンと名称が分かれる|ハム工房 HISAMATSU

元々ベーコンは、寒い冬を越すための保存食として、枝肉のまま塩漬けしたのが始まりとされます。ヨーロッパ、特にイギリスでは、ウィルトシャーベーコンのように豚を半割にした枝肉を塩漬けし、燻製したものを指していました。現在では使用する部位によって、ベリーベーコン・ロースベーコン・ショルダーベーコンと呼び分けられています。中でもバラ肉を使ったベリーベーコンが最も普及しており、単に「ベーコン」といえば、通常はこのベリーベーコンを指します。

まとめ

ハム・ソーセージ・ベーコン(ハムソベ)は、長い歴史の中で培われた加工技術によって生み出されてきました。

ハム・ソーセージ・ベーコン(ハムソベ)は、いずれも長い歴史の中で培われてきた加工技術から生まれた食品です。原料となる部位や製法の違いを知ることで、それぞれの味わいや食感の理由が見えてきます。次にハムソベを手に取るときは、ぜひ製法や種類にも目を向けてみてください。よろしければ、私たちハム工房 HISAMATSUの商品一覧もあわせてご覧ください。

筆者について

久松勇斗

久松勇斗

ECエンジニアから、ハム職人へ。

2021年に新卒でアクセンチュアに入社し、大手企業のECサイトをつくるエンジニアとして経験を積んできました。現在はその経験を活かし、家業であるハム工房 HISAMATSUのオンラインストアを運営しています。

IT業界から食肉製造業へ。将来はハム職人として家業を継ぐことが目標です。今はECを通じて、手づくりハム・ソーセージの魅力を全国へ届けています。

一番好きな商品はアイスバイン。

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